【山梨フルーツライン】常に新しいことに挑戦し続けるフルーツ農園【インタビュー第一回】


農業界において新たな手法で人材育成を行い、最先端のアイデアを生み出し続けている山梨県にある農園・山梨フルーツライン。常に消費者のことを第一に考えるこの農園を運営されている手塚建(たつる)さんに、どのような想いでの農園を経営されているかお話をうかがってきました。

 

山梨フルーツラインの想い

―まずは、農園としてはどのような生産品目に力を入れているかうかがわせてください。また、その品目に着目した理由もあれば教えいただければと思います。

手塚建さん(以下、手塚):主なものは、ぶどう、桃、あんぽ柿です。山梨県の夏果実だと、スモモと桃とぶどうが三大有名フルーツ。それにあとからさくらんぼって来てるのですが。
まず一つずつ自分達のブランド力を高めていくっていう形で、最初は桃に力を入れました。桃の面積を増やして次に、ぶどう。ぶどうもある程度面積増やした。そうすると、夏にだけ労働力が必要になってくるので、冬の商品として元々あった甲州百目を使って、干し柿を作っていきました。
桃とぶどうと柿に特化してはいますが、作れるものはどんどん作っていくっていうことでスモモも育成している最中です。

 

“安くて、おいしい”にこだわる

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―どのような想いで消費者の方に農産物を届けていますか?
手塚:どこのマーケットでも同じなんですけど、安くて、安全で、良い物をどこも欲しがるわけです。それを提供するように、会社でも努力してやるっていうのが、基本理念。その評価というのが、お客様にたぶん他の産地よりも安く提供していること。ただランクがあって、すごくグレードが高いものは、値段も高い。高いんだけれど、そのグレードで「え、こんなに安いの?」っていうのはありますね。
スーパーマーケットとか八百屋さんで手に取れる商品のグレードを上げていってるんですね。良いものを安くいかにお客様に供できるか。それも、作り方はグレードの高いギフトと同じような作り方で、安く提供してるわけです。うちの良いところっていうのは、誰でも手に取って食べられる商品っていうのを目指してやってるんですね。「こんなにお手頃なのに美味しいな」っていう。
果物って当たり外れがありますし、お米やら野菜やらと違って食べなくてもいいわけですよね。「週に1回食べたい」、「ワンシーンズンに1回桃食べたいな」って人も多い。そのワンチャンスで失敗しちゃうとリピーターは来なくなってしまう。なので、「あ、この値段でこんなに食べられるなら、もっと高いのはもっと美味しいのかな」って思ってくれるし、そしたらさらにグレードの高い果物に手を出してくれますし。「やっぱ安かったからまずかったねぇ」っていうんじゃなくて、「安くて、この値段だったら手に取れるわ」っていう商品づくりっていうのは、うちの一番の狙いです。

 

顔の見える果物を届けたい

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―果物をつくった生産者の顔が見えるのもフルーツラインさんの特徴ですよね?
手塚:うちからは様々な農家の果物が出荷されていて、すべての果物に「生産者カード」というものを添えています。生産者の名前を入れたカードです。これを入れることによって、買ってくれた人が、フルーツラインではなく、「この人の桃が欲しい、ぶどうが欲しい」と思ってもらえるようにしているんです。人気が出た人の商品の価格はだんだんと高くなるし、人気がない人の商品は安くなっていきます。農協さんは全部一律なのですが、フルーツラインは”個人の商品”としてお客さんに渡るんですね。
また需要によって価格も変わるので、生産者側もよりいいものを作ろうとする仕組みになっているんです。

 

フルーツ業界のパイオニア

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―果物だけでなく、パッケージなどの世界観にもこだわられていますよね?
手塚:この逸品物語と書いてある箱(上記画像参照)は、桃やブドウといろいろな種類を入れるのですが、物語が詰まっている感じをイメージしています。
元々、黒い箱は果物の世界ではタブーだったんですね。果物は暑さに弱いので、特にギフト箱は熱を吸収する黒色は絶対に使ってはいけないとされていたんです。そのタブーを破ってうちが最初に黒色を使ったら全国的に広がりましたね。今では陛下に献上されるみかんも黒箱になっていますよ。
また、果物ってダンボールに入っていることが多いじゃないですか。これを日本で最初に始めたのもうちなんです。昭和50年前半までは木箱が市場に届いていたのですが、いまでは当たり前のようにダンボールが流通するようになりましたね。

 

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【山梨フルーツライン】
桃、ぶどう、柿を中心に、安心でおいしい果物を丹精込めてお客様に提供し続けている山梨県の農業法人。生産・販売だけでなく、未来の日本の農業を担う生産者育成・支援も務めている。
http://fruitsline.jimdo.com/